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珈琲専科

第7話 日本の消費2年半分が一夜で「全滅」

2005.1.1寒気と霜の脅威がくるブラジルの冬期は6〜8月

日本でいう霜というと、情緒的なイメージがあります。和歌や俳句の世界にも登場し、季節の変わり目の風物詩というところでしょう。
ところがブラジルの霜は全く違います。あたり一体の樹木を枯らせるすごさで、これはもう、苛烈な自然の猛威です。ブラジルの冬期は、日本とは反対の6月〜8月。この時期には南極圏で発生した寒波が北進し、それがさらにアンデス山脈の寒気まで道連れにして北上します。この大寒気の台風が通り過ぎると晴天に戻るから霜が降りやすいのです。寒気と霜とがワンセットになるのです。しかも満月の夜に多いといわれますから、まるで”オオカミ男”です。

寒風にさらされた枝や葉についた霜は凍結し、コーヒーの樹は全身の凍傷によって枯死してしまいます。瞬間冷凍による凍死なのです。緑の葉に覆われた樹が、わずか1日で庭箒を逆さに立てた状態に変わります。広大な農園を見渡して、コーヒーの樹々が枯木の群列に一転した様子を目にすると、改めて大自然の脅威を感じざるを得ません。

1975年の大霜害は、当時、ブラジル最大の生産地帯だったパラナ州を直撃、破壊させました。生産量は3分の1に激減、これは日本の消費の2.5年分に相当します。回復には5年を要したのだから、被害のすさまじさが分かります。

ブラジルのコーヒー栽培はサンパウロ州から始まりましたが、1900年代の温暖化によって逐次南下、パラナ州まで達しました。ところが、50年代に入って寒冷化に転じ、13年間に8回の霜害に見舞われました。そこで栽培は北転して、今はパラナ州以北のミナスジェライスを中心とした地域に移動しています。この地帯まで寒波は来ませんが、その代わり降雨量が少ないのです。1985年には干ばつによって半減する大被害が発生しました。

右往左往ならぬ"南往北往"のあげくが霜害と干ばつの間を往来している次第。事後7年、さしたることもないのは良いのですが「災害は忘れた頃に…」と不気味です。時ならぬ霜や干ばつの心配をするコーヒーマンは、常人ならぬ季節に生きています。

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